* 羽ばたいた天使 *
「これでよかったんですよね・・・。」
「ああ。」
「にとってもそれが幸せなことじゃろ。」
「大丈夫ですか、切原くん?」
「俺は大丈夫っすよー!遊園地行く約束もしましたし。」
「「「「「「「・・・・・・。」」」」」」」
「さんが幸せならそれでいいっす。」
思い出さなくてもいいと思ってた。
それがさんにとって幸せなことかもしれないと。
でも、さっきのさんの笑顔を見て思った。
やっぱり思い出すことが幸せなんだって。
「そりゃ・・・覚えてなかったのはちょっとショックでしたけど。
もしかしたら思い出してくれるかもしれないじゃないですか、俺たちのことも。」
名前は覚えていてくれていた。
まだ、見込みはある。
だから、これからもいっぱい逢いたい。
「思い出すかなー。」
「思い出してくれますってきっと。」
それであの笑顔を向けてくれるはず。
あの、天使の笑顔を・・・。
「何か長かったなぁーこの数日が。」
「そうだな。」
「・・・うむ。」
「でも・・・夢じゃないっすよね。さんと過ごしたこの数日は。」
「当たり前ぜよ。」
「そうですよ、切原くん。」
夢じゃない。
さんにとっては夢みたいなものだろうけど・・・
俺たちにとっては夢じゃない。
「でも、やっぱり立海に編入はしてくれないよなー。」
「それは無理でしょうね・・・。」
「あーあーにマネになってもらいたかったのにぃ!」
「なら奪うか?」
「何言ってるんすかー仁王先輩?!」
「だって俺も欲しいからのぉー。」
「確かにそれが手っ取り早いな。」
「柳先輩までー!?」
「全く、あなたたちの考えることは・・・。」
「でも、柳生も欲しいじゃろ?」
「・・・・・・。」
「よし!を奪いに行こうぜぃー。」
「たるんどる!!」
「しかし弦一郎、がいるとさらに部の結束が固まる。」
「・・・・・・。」
「まずは日曜日の遊園地っすね。」
「氷帝の奴らには負けんよ。」
「頑張ろうぜぃー!」
「勝率は高い。」
「さすがですね、柳くん。」
「さんー絶対に立海のマネになってもらいますよ♪」
「・・・程ほどにしておけよ・・・。」
イツカ、アナタヲムカエニイキマスカラ・・・カクゴシテテクダサイネ?
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