* 罪の証 *










ザーザーザーザー




「雨降って来よったな。」


「あぁ・・・そうだな。」


「やっぱあかんわ、雨の日は。」


「なぁ・・・俺たち本当にもうあの頃には戻れないのかな・・・。」


「・・・無理だな、多分。」


「俺は・・・あの頃に戻りたいです。」


「そうでしょうね。」


「何で俺たちはあんなことしちゃったんだろーね。」



誰もが想ってること。

全員が自分を責めている。



「後悔したってしゃーないで。」


「でも、今の俺たちには後悔しか出来ねぇーよ。」


「結局俺たちは大事なものをふたつも失ってしまったんですね・・・。」


「・・・失ったものは大きいですね。」


「戻りたいねーあの頃に。」



雨は嫌いだ。

嫌なことばかり思い出させられる。

あの日も、雨だった。



「楽しかったもんなー、あの頃は!」



誰もが笑顔だった。

ここにいる奴等も、アイツ等も・・・。





















『あれ?何やってるのー?』


『全く、アンタたちはまたサボって!』


『げっ!』


『頼む!見逃してやー!』


『ふふ、どうする?』


『決まってるでしょ?』



『『景吾(跡部)!』』



『あーん?』


『こいつらサボってたのよ。』


『うん、だから景吾に密告なのv』


『俺に言っても意味ねぇーだろーが。部長に言え、部長に。』


『跡部が言って来ればいいじゃん。』


『俺様に指図するなんて10年早いんだよ。』


『アホべが何言ってんのよ。』


『なんだと?!』


『あははっふたりとも喧嘩はダメだよー?』


『またなんかやったのかよ。』


『相変わらずですねー忍足さんも、向日さんも。』


『亮と長太郎も相変わらず仲良しさんだねv』


『みんな、部長からのお言葉だよ、全員グランド30周だって。』


『げっ!?』


『マジかよ、滝!』


『うん、マジだよ。ね、日吉?』


『はい。』


『そういえばジローは?』


『どうせその辺で寝てるだろ。』


『困ったねぇ・・・ジローもグランド30周なんだけど。

ちなみにいない場合は俺たちがジローの分を走らなきゃいけない。』


『マジかよ。』


『ジローちゃーん!出てきてー!』


『呼んだー?』


『さすがやな。』


『グランド30周さっさと走ってきなさい!』


『走るのはふたりもだよ。』


『最悪ー!』


『ありゃりゃ・・・。』


『でもそんなに走れねーだろ!』


『そーやんなー姫さん1周でも息切れしてるやん。』


『えっと・・・跡部さん、忍足さん、芥川さん、向日さん、滝さん、宍戸さん、日吉、樺地、俺・・・と先輩。

で、先輩の分を割れば・・・ひとり33周でいけますね。』


『いいの?』


『お前に倒れられたら困るんだよ。』


『そうそうー!』


『ありがとうね、みんな。』




 







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