* 魔王と悪魔 * 「・・・ーまた待ってるよー!」 「そうですね・・・。」 「行かなくていいの?」 「・・・・・・。」 「あっほら!また喧嘩になってる!」 「って目がいいのね・・・。」 「あのオーラ!凄すぎ!!」 氷帝学園のちょっとした名物となっています。 青学の天才と呼ばれている不二周助。 立海の期待のルーキー切原赤也。 ふたりが門の前で言い合いをしているようです。 「光ってるじゃん!あそこだけ!」 どうやらの目にあのふたりのなんとも言えないブラックオーラが見えていないようです。 光っていると仰いましたから。 「でも良い男ふたりが喧嘩している姿も素敵だよねー♪」 「はぁ・・・。」 「。」 「・・・景吾・・・。」 「跡部くんだvv」 そういえばって景吾のことカッコいいって言ってたっけ? 女癖最低に悪いのに。 「何とかしろ、あいつら。」 「・・・今日は裏口から逃げようと思ったのに。」 「正門から行け。」 「えぇーでも、私の身の危険なんだよ?」 「行け。」 睨まないでよ。 わかった、わかりましたから。 「・・・はぁーい。じゃあまたねー。」 「お待たせしました。」 「さんv」 「v」 わぁー見事にハモってる。 さすが同類。 「ふたりとも部活は?」 「休みだよ。」 「休みっす!」 「そっかぁ・・・でもね、あなた達の副部長さんたちから氷帝テニス部のほうに連絡が入っています。」 「大石から?」 「真田副部長から?」 「はい。えっとですね・・・青学の方からのすごくお優しい口調でした。 一方立海のほうがかなりご立腹のようでしたね。用件は『戻ってきて欲しい』ということです。」 「大石・・・(黒)」 「真田副部長・・・(黒)」 帰ってもいいかしら? このオーラの近くにいると体壊しそうだし。 「大丈夫だよ、。大石には僕からちゃんと言っておくから。」 「大丈夫っすよ、さんv真田副部長にはちゃんと言っておきます!」 「「だから遊びに行こう(行きましょう)?」」 「切原?」 「不二さん?」 「「どういうつもり(っすか)?」」 あー私の前の前で睨み合うのはやめて下さい。 しかもかなり注目浴びているのですが・・・どうせこの人たちは注目されることに慣れているのね。 「副部長さんたち可哀想だね・・・。」 「「え?!」」 「わざわざ連絡までしてくれたのに・・・。」 「・・・。」 「さん・・・。」 「「優しい(っす)ね!」」 「やっぱりは優しねv」 「さん優しすぎvv」 「えぇ?!」 「そんなが好きだよ。」 「そんなさんが好きっすよ。」 「ありがとう。」 私はひどい女です。 こんなふたりがすごくすごく好きです。 |