* 甘味誘惑 *










「・・・・・・ウス。」


「ちょうどいいところに現れてくれてありがとう、崇弘!」


「ウス。」


「あのね、ケーキバイキングやってるの知ってる?」


「・・・知りま、せん。」


「そっか知らなくてもいいんだよ、気にしないでね。

あのね、駅前のケーキ屋さんなんだけどね10人以上で行けば半額なの。だから行かない?」


「ウス。」


「本当?!ありがとうー!みんなで行くの楽しみだねv」


「ウス。」



さんは優しい人、です。



「あとは長太郎だけなんだけど・・・どこにいるか知ってる?」


「教室に、いました。」


「ありがとう!じゃあ行ってみるねv」


「気をつけて、ください。」


「うん!」




















「わぁーすごい!宗弘の言うとおりだぁ!」


「あれー先輩、どうしたんですか?!」


「長太郎は知ってる?駅前のケーキ屋さん。」


「確か今ケーキバイキングやってるところですよね?」


「そうそう。」


「行きたいんですか?」


「そう、行きたいの。」


「じゃあ一緒に行きましょう!」


「本当?」


「はい!」


「よかったーみんなOKだー。」


「・・・みんなですか?」


「うん、10人以上で行くと半額なの、だからみんなで行ければいいなぁーって。」


「なるほど!」



・・・ってことは跡部さんとか日吉もOKしたんだ・・・。

やっぱり・・・というか、絶対というか。

先輩にかなり優しいもんなー。

でも、先輩たちの気持ちもわかる。

先輩を見ていたら優しくしたいって思うし。



「長太郎もOKでよかった。」


「でも、ケーキバイキングに跡部さんがいる姿ってちょっと想像できませんよねー。」


「・・・あっ本当だ・・・。どうしよう、何も考えずに誘っちゃった・・・嫌かな・・・景吾・・・。」


「大丈夫ですって!OKしてくれたんでしょう?」


「うん、でも景吾優しいし・・・。」


「跡部さんも新しい経験ができるって喜んでくれますよ、きっと。」


「そう、かな?」


「そうですよ!」


「ありがとう、優しいね長太郎も。」


「そんなことないですよー。」


「そんなことあるよーテニス部のみんなは本当に優しいね。」



・・・みんなが優しいのは先輩だからです。

みんなが本当に先輩を大切にしている。

だからこそ、優しくなれる。

本当に先輩が好きだから。



「居心地がよくて・・・ついね、甘えちゃうの。」


「どんどん甘えてくださいね。」


「そんなこと言ってもらっちゃったら本当にどんどん甘えちゃうよ?」


「いいんですよ、先輩になら。」


「ありがとう。」


「そろそろ昼休み終わっちゃいますよ。」


「本当だー。」


「それじゃあまた放課後ですね。」


「うん!」




 







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