* 毎日の過ごし方 * 「ーーーっっ」 「わきゃっ!」 後ろから飛んでくるジロー。 倒れそうになる私を今度は景吾が受け止めてくれる。 「ありがと、景吾。」 「ジローあぶねぇーだろーが。」 「ごめんごめん、大丈夫?」 「うん、大丈夫だよ。」 「どこ行ってたん?」 「を驚かそうと思って後ろに隠れてた!」 ジローもよく抱きついてくれる。 もちろん誰かが隣にいることを確認して。 「おはよう、。」 「あっ萩之介!・・・萩之介もジローと隠れてたの?」 「うん、ジローが危ないことするといけないからね。」 「優しいね、萩之介。」 みんな優しい。 ここにいる人達は、本当に。 「今日も朝練頑張りましょう!」 朝練が終わって昇降口に行く。 私の靴箱を開けるのはいつも景吾。 「今日は5通か。」 前にカッターの刃が落ちてきたことがあったからそれ以来いつも景吾が開けてくれる。 景吾が開けてくれるようになってからはカッターの刃が落ちてくることはないけど。 「生徒会室行くぞ。」 「うん。」 靴箱に入ってた手紙はいつも生徒会室で見る。 私が見るのは男の人からの手紙だけだけど。 女の人からの手紙は景吾たちが読んで処分してしまう。 「、その前に太郎のとこ行ったほうがいいんちゃう?」 「あっそうだった。」 「何したんだよ、あーん?」 「音楽の課題忘れてたの。」 「今日提出のか?」 「うん、そう。」 「俺も行く。」 「俺とのラブラブな時間を邪魔しんといてやー。」 「・・・忍足。」 「あーわかったわかった、3人で行こな。」 「初めからそう言えばいーんだよ。」 「そういや今日は何通やったん?」 「5通だ。」 「ちなみに何通が男からなん?」 「4通。」 「多いやん、今日は。」 「その手紙、太郎ちゃんのお部屋で読んでいい?」 「ああ、監督の部屋なら問題ないな。」 「じゃあ早く行こ!」 コンコン♪ 「入れ。」 「失礼します。」 「太郎ちゃん!」 「・・・か、どうかしたか?」 「音楽の課題忘れました。」 「そうか・・・」 「ごめんなさい、私どうすればいい?」 「・・・今日の放課後、音楽室に来ること。」 「怒られない?」 「大丈夫だ。」 「じゃあ行くね。何するの?」 「音楽鑑賞だ。それの感想を出せば課題提出としよう。」 「ありがとう太郎ちゃん!大好き!」 |