* 必要な人 *










「幸村部長、どーも。」


「今日はが休みで部活もなしなのかな?」


「知ってたんっすか、先輩が休みってこと。」


「もちろん。」



・・・・・・部室とかに幸村部長の病室に繋がる盗聴機とかあったりして・・・。

笑えないし・・・ありえそうだし・・・。



「あっそうだ、幸村部長は先輩をどうやって追いかけてたんっすか?」


「もしかして去年の話?」


「そうっす。先輩がマネになった経緯、教えてください!」


「俺が持ってた練習のメニューをが見たんだよ。」


「それは先輩から訊いたっす。」


はねずっと俺たちの練習を見てたんだよ。教室から。」


「教室から?」


「そう。俺たちの練習が終わるのを待ってたんだよ。」


「何で?」


「俺達ずっと一緒に帰ってたしぃ☆」


「えぇー俺しらないっすよー。」


「淋しがり屋だからね、は。」


「あーそれはわかるっす。」


「仲の良い人は俺達以外にはいなかったしね。」


はあの話をした人間としか遊ばんからのぉ・・・。」


「でも、男子からの人気は高い。」


「俺この前告白してたヤツ見たしぃー。」


「丸井、それは誰?」


「えっと2年じゃねぇ?名前は忘れた。」


「そう・・・。」



丸井先輩ナイスっす!

絶対そいつ命なかったって、幸村部長のせいで・・・!

そりゃ・・・先輩に告白したヤツなんて絶対に潰してやるけど・・・。



「で、続きは?」


「うん、はあの通り普通の女の子たちとは違うだろう?」


「そーッスね。」



コートの外でキャーキャー黄色い声をあげてる人たちとは違う。

っていうか、一緒にしたら先輩にかなり失礼だし。

キャーキャー言ってるのが先輩ならいいけどvv



「それになら部の頼れる存在になってくれると思ったから。

みんなのことを信頼しているからね。赤也もそうだろう?」


「はい!」


「誰にだって話せないこともある。でもみんなに話してたんだよ。

のあの話を聞いたからでもあるのかな、自分たちがに信頼されているということがわかったから。

だから、みんなも自分のことを話せるんだよ。それに・・・はちゃんと話を聞いてくれるからね。」


「・・・・・・なんかわかった気がするっす。」



先輩たちが先輩を追いかけてたわけ。

ただ単にマネに欲しいからだけじゃない。

先輩が傍で支えてくれることを望んでたんだ・・・。


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