* 願われた逢瀬 *
私は誰・・・?
あなたたちは誰?
私は何かを思い出した・・・?
思い出そうとしている?
一体何を・・・・・・
私の名前を呼ぶあなたたち。
あなたたちは誰?
私は誰?
誰なの?
誰、ですか・・・?
「・・・?!」
「・・・ぁっ・・・ぃゃ・・・・。」
「大丈夫ですか?!」
「ぃゃ・・・ゃぁ・・・・・・っ」
「姫さん?!」
「おい、しっかりしろ。」
「医者を呼べ!」
「いやぁーーーーーーー!!」
「さん!」
「切原赤也?!」
「・・・あんた達、さんに何したんだよ?!」
「何もしてねぇーよ!!」
「絶対に許さねぇ・・・」
「ぁっ・・・・ゃぁ・・・・・・っ」
「さん大丈夫だから、落ち着いて。」
「・・・ごめんね・・・。」
そのままさんは力尽きた。
「ごめん」と言う言葉を残して・・・。
それはいったい、誰に対しての謝罪なのだろうか・・・?
さんの悲鳴は隣の幸村部長の病室にまで響いていた。
だから俺は幸村部長の病室を飛び出してさんの病室まで来た。
目の前には意識を失ったさんと心配そうな面持ちの氷帝の人たち。
誰かが呼んだのであろう医者が入ってくる。
「とりあえず、出ません?」
「・・・ああ。」
多分この中では一番偉いだろう跡部さんに声をかける。
今の自分の声には怒りが含まれていたような気がした。
「・・・あんた達、潰すよ?」
「待てよ、切原。」
それだけ言って歩いていこうとすると止められた。
「なんっすか?」
俺、今あんた達と話す気分じゃないんだけど。
寧ろ今一番話したくない、あんた達とは・・・
「話がある。」
「俺は別にないっすよ。」
「いいから聞け。」
「・・・とりあえず外出ません?ここで話すような内容なんっすか?」
「・・・ああ、そうだな。」
「先輩たち隣にいるけど呼びます?」
「ああ。」
「近くに公園あるんでそこで会いましょ。」
オレハアンタタチヲユルサナイ。
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