* あたたかな世界 *
「・・・ずっと夢を見ていたみたいなの。」
「夢?」
「うん、すごく楽しかった・・・のは覚えてる。」
明るい光の中にいた。
周りには笑っている人たち。
私も笑っていた・・・。
「全部夢だったのかなぁ・・・。」
「・・・私は夢じゃないと思うよ?」
「え?」
「が見た、その夢はきっと夢じゃない。」
「・・・うーん・・・ごめん、難しくてよくわからない。」
「あー大丈夫、大丈夫。そのうちわかるだろうからさ。」
「そっか・・・わかるといいな・・・。」
白い服を着た私。
私に笑いかけてくれる人たち。
あなたたちは誰?
言いたいの。
いっぱいいっぱい、ありがとうって。
「そういえば、夢の中の人たちって・・・あの、立海のみなさんに似てる・・・。」
「・・・・・・。」
「だから名前わかったのかなぁ・・・?」
「まぁそれで納得できるならそーしとけば?」
「うん。」
「どうせまたあいつらには逢うことになるんだし。」
「そうだね、遊園地楽しみ・・・。」
「今日は疲れたでしょ?もう寝なさい。」
「・・・うん、ありがとう、ちゃん。」
「おやすみ、。」
「おやすみなさい、ちゃん。」
「・・・電話、か?」
「あっ景吾くん。・・・うん、そうだよ。」
「そうか・・・。」
「ずっと長い夢を見てたみたいなの。」
「・・・・・・。」
「すごく暖かい世界で、みんなが優しくて・・・笑ってて・・・すごく幸せだった。
私は醒めないで欲しいって願ってたのかなぁ・・・?」
「・・・・・・目醒めなければ良かったか?」
「・・・わからない。でもひとつだけ言えることがあるの。」
「何だ?」
「目醒めた世界も・・・暖かいものだった。」
みんなが笑いかけてくれた。
それが嬉しかったの。
ここが、私の世界なんだって思えたから・・・。
「なら深く考える必要はないんじゃねぇか?」
「・・・そうかもしれないね。」
「・・・俺は、お前が目醒めてよかったと思ってるぜ。」
「・・・・・・。」
「俺だけじゃない、も、忍足も、向日も、ジローも宍戸も、鳳も、日吉もみんなそう思ってる。
・・・立海の奴らもな。」
「・・・ありがとう。」
私の世界は本当は暖かいものでした。
私はそれに気づけなかった。
でも、今はわかった・・・私は幸せなのだということに・・・。
ワタシノメザメタセカイモ、ナガイユメノナカノセカイモ・・・アタタカイモノデシタ。
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