* 罪を裁いてくれる人 *
目の前の少女は俺たちを映していた。
でも、あの頃の瞳とは違う・・・。
俺たちが、変えてしまった。
俺たちが・・・・・・。
俺が、あの時に・・・・・・。
どうしてこの少女を傷つけてしまったのだろうか・・・・・・。
『どうしてお前が生きてが死んだんだよ!!』
わかってる。
悪いのはじゃないってことも・・・。
でも、止まらない。
頼りにしていた仲間を失った。
残ったのは愛している少女。
俺はまだ・・・を愛している。
それでも・・・を失った、失ってしまった。
不安定な心。
目の前の少女に向けられる罵声。
止めたい。
止められない。
頼りにしていた仲間が守った愛する少女。
俺は何故、愛する少女に罵声を吐いているのだろう。
人間は弱い生き物だ。
弱くて脆い。
自分に対する怒り。
全てこの少女に向けてしまう。
何故?
何故?
何故?
何故?
何故?
それはきっと・・・・・・この少女が壊れた人形になってしまったから。
笑わない。
声を発さない。
ただ、涙を流すだけ・・・・・・。
愛してる。
愛してる。
愛してる。
愛してる。
愛してる。
憎い。
憎い。
憎い。
憎い。
憎い。
失ってわかるの存在。
どれだけ俺たちを支え続けてくれていたか・・・。
どれだけ俺たちがを頼りにしていたか・・・。
仲間。
仲間。
仲間。
仲間。
仲間。
『泣かないで・・・・・・。』
愛しい少女の発する言葉。
泣く?
俺が?
泣いているのか?
何故俺は泣いているのだろうか・・・。
が死んだ悲しみの涙?
正しい。
違う。
正しい。
違う。
俺は許せないんだ。
この目の前の少女ではなく、自分自身が。
ザーザーザーザー
雨が降る。
罪を洗い流すような強い雨。
泣いているのは目の前の少女だろうか?
それとも、俺なのだろうか?
『・・・チッ』
軽く舌打ちをし、目の前の少女に自分のジャージを掛け抱きしめる。
強く。
強く。
強く。
強く。
強く。
抱きしめたのは故意?
それとも本能なのだろうか。
何故、俺はあの時のこの少女に罵声を吐いたのだろうか。
愛しいと今でも想い続けているこの目の前の少女に・・・・・・。
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