* 大切な存在 *










久し振りにを見た。

本当にすごく久し振りに見たは・・・変わってしまっていた。

あの頃のとは違う。





















『サーエちゃん!』


『どうしたんだい、?』


『じゃーん!』


『また今日も見事だね・・・。』



の手には大量のハマグリ。



『えへへ、樹ちゃんに教えてもらったから、潮干狩りのコツ!』


『樹ちゃんー俺にも教えてよー。』


『ダメダメ!教えたらサエちゃんが強くなっちゃう!まだ私が勝つのー!』



負けず嫌いで可愛い笑顔の絶えないお姫様。

それが俺たちのだった。



『あははっやっぱりには敵わないなー。』





















はいつも笑ってた。

キラキラした笑顔で。

俺もいつも笑ってた。

みんなも・・・笑ってた。

俺はの笑顔が好きだった・・・・・・。

でも、久し振りに見たは笑顔がなかった。

遠目にしか見えなかったけど・・・ひとつだけ聞こえた言葉がある。

”私を裁いて”という言葉。

に一体何があった?

逢わなかった間に一体何が・・・・・・。





















「赤也!!」


「丸井先輩・・・。」


は?!」


「今は病室で寝てます。」


「何処?!」


「・・・・・・幸村部長の病室の隣っす。」


「わかった!」



すぐに走って行こうとする丸井先輩。

俺は一体どうすればいいんだろう?



「何やってるんだよ!赤也は行かないのかよ?!」


「い、行くっす!!」


「ほら!はやく行こうぜぃ!!」


「はい!」



考えるのはやめにしよう。

俺は俺でいいんだ。

俺は丸井先輩でもないし氷帝の人たちでもない。

だから俺は俺が思うように先輩に接していけばいいんだ。

それで・・・ゆっくりでもいいから、先輩が心を開いてくれたら最高じゃん。



「赤也、のことサンキューな!」


「当然っすよ!!」




















真っ白のお部屋・・・。

ここは何処?

私は消えることが出来たのかな・・・?

だってここは真っ白だから・・・。

何もない世界だから・・・。



「眩しい・・・っ」



違う。

眩しいのは太陽の光。

私はまだ消えることができていない・・・。



・・・・・・ごめんね。」




 







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