* 太陽の示す道 *
「・・・だから彼らは俺に言ってきたんだ。
ちゃんを正しい道へと導いてくれってね。今の自分たちにはそれができないからって。」
氷帝の彼らも本当は自分たちがちゃんを正しい道へと導いてあげたかった。
愛している存在だから。
でも、彼らはちゃんを壊してしまった。
もちろん彼らだけの責任ではない。
『千石、俺たちはを愛している。
でも・・・・・・許せない。ではなく自分たち自身がな・・・・・・。』
『俺らが傍にいたって姫さんは傷つくだけや。』
『それに・・・俺達にいっぱいヒドイこと言ったし。』
『本当に・・・激ダサだよな。』
『悪いことしちゃったもんなー・・・俺たち。』
『俺たちの思いを全て受け止めてしまったから・・・は壊れた。』
『姫さんは悪ないのに、俺たちは・・・を失った怒りを姫さんにぶつけてしまったんや。』
『頼む、千石。』
『ちゃんに道をあげて。』
『が歩ける道をあたえてやってくれよ・・・!』
「でも、俺にはちゃんを導くことが出来ていない。」
「・・・今、氷帝はどう思っているんだい?」
「ちゃんと歩くための道を探している。」
「・・・君はちゃんと正しい道へと導いたんだね、氷帝を。」
に何も出来なかった俺。
でも、君は違う。
ちゃんと周りに影響を与えている。
が大切に想っている彼らの・・・新しい道を。
新しい道を示してあげたんだ。
「え?」
「氷帝を導くことによっても正しい道へと導かれるんじゃないかな?」
彼の話によると氷帝はかなり悩んだのだろう。
悩むきっかけを与えたのは他ならぬ彼なのだから。
「・・・・・・ありがとう。」
「俺のほうこそありがとう。」
『サエちゃんー!』
『どうしたの、?』
『私ね、氷帝に行くんだ。』
『・・・氷帝ってあの氷帝?』
『うん、あの氷帝。』
『・・・・・・がいないと淋しくなるな。』
『あははっそう言ってもらえるとなんか嬉しいね。』
『俺をフリーにしちゃダメじゃん。』
『フリー?』
『そう、俺をフリーにしちゃダメだよ。』
『うーん・・・よくわかんないけどわかった。』
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