* 壊れた人形 *










「真田!」



走ってきた氷帝。

顔がすごく焦ってる。

みんなのことを心配してるんだ。



は?」


「まだ・・・目を覚ましていない。」


「どんな状況なん?」


「・・・・・・今日、目を覚まさなければかなり危険な状態だ。」



「「「「「「・・・・・・。」」」」」」」



その言葉を訊いて何も言えなくなっていた。

俺たちもそうだった。

何も出来ないのがすごく悔しい・・・・・・。



「跡部くん!」


「千石に・・・佐伯?」


ちゃんは?!」


「・・・危険な状態だ。」



「「・・・・・・。」」



氷帝の後に来たのが千石くんと佐伯くん。

このふたりも・・・と関係があるのかな?

ここに来たってことは、のことを想ってる。



「・・・・・・あなた方はさんのお知り合いですか?」



が眠っている病室から出てきた医者。



は?」



「・・・危険な状態です。・・・声を掛けてあげて下さい、目覚めれるように・・・・・・。」



その医者はそれだけ言ってその場を離れてしまった。

俺は一番にの眠っている部屋に入った。



「あっ丸井先輩ズルイ!」



後ろから赤也が来る。

もちろん、立海は全員。



「・・・君たちはどうするの?」



部屋の前で千石が問いかけているのを聞いた。

氷帝に。

もうどうでもよかった、コイツ等なんて。

だってを傷つけたのはコイツ等だから。



「・・・・・・。」


「君達からも声をかけてもらいたいんじゃないかな?ちゃんは。」



・・・確かにそうかもしれない。

はコイツ等の為に壊れたから。

コイツ等のせいで壊れたから・・・。

を目覚めさせてあげれるのはコイツ等、氷帝なのかもしれない。



「なぁ、・・・起きろよー。」



アイツ等が動かないなら別にいい。

俺は願うよ、お前が目覚めれるように。

また笑顔で笑いかけてくれるように。



「・・・・・・。」



氷帝の奴等も入ってきた。

でも何も言わない。

ただ立っているだけ。



「なんか言えよ。」



何か言えよ。

に声をかけてやれよ・・・!!



「お前らのせいでは・・・!!」


「丸井!」


「丸井先輩、落ち着いて下さい!」



仁王と赤也が俺を止めた。

何も言わない氷帝の奴等に苛立ちが募った。

なぁ、頼むから・・・に声をかけてやってくれよ・・・。




 







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