* 女神のご加護 *










あの人がくれる元気の素。

女神からの贈り物。




















「みんなお疲れ様v」


「ウィース。」


「はい、いつものねv」



先輩の手には籠。



「はい、リョーマも。」


「どうも。」



差し出されたのは飴。

差し出した本人は走って行ってしまう。



「越前、それは今食べるものだよ。」


「そうなんっすか?」


「元気の素だからにゃ!」


はね、お疲れ様の意味を込めて飴を配るんだよ。

疲れた後には甘いものって言うからね。」


「別に疲れてないんですけど。」



先輩たちだって疲れてない。

疲れたと言う顔をしていない。



「食べてみればわかるよ。」



そう言われたから食べた。

口の中に広がる甘い味。



「・・・なるほどね。」


「わかったみたいだね。」



確かにわかった。

先輩たちがこの飴をもらう理由。



先輩の気持ちっすよね。」


「そうだよ。」


「オチビにもわかったにゃ?!」


「わかったっす。」



先輩はやっぱり勝利の女神。

そう思った。

あの笑顔こそが勝利品。




















「英二ー周助ーリョーマー!」



走ってくる先輩。



「女神が来たね。」


「国光が呼んでるよー。」


「今行くよ。」


先輩そこ・・・」


「え?!わきゃっ」



目の前で扱けた。



「凹んでるって言おうとしたんすけど・・・遅かったすね。」


「大丈夫?」


「うん。」


「膝、血が出てる。」


「ありゃりゃ・・・」


「それくらいなら舐めときゃ治るでしょ。」


「・・・?」



先輩の膝を舐める。

傷口の消毒。



「リョーマ?!///」


「何?」


「何するのよぉ・・・///」


「消毒、自分じゃ舐めれないでしょ?」


「それはそうだけど・・・恥ずかしい。」



顔を真っ赤にさせてる先輩は可愛い。

そして後ろに感じる寒気。



「越前、それくらいで大丈夫だよ。」


「オーチービー!!!」



先輩たちの顔は怖かった。

不二先輩は笑ってない。

菊丸先輩は怒ってる。

普通に怒ってる菊丸先輩よりも・・・

不二先輩が怖い。



「・・・ウィース。」



先輩たちは怖かったけど・・・

でも、目の前の先輩が可愛かったから・・・これはこれでOK。




 







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