* 女神のご加護 *
彼らは強い。
でも私は弱い。
「リョーマ!」
「・・・。」
「これ以上試合しちゃ駄目!」
リョーマの強い瞳。
試合を続けるという意志表示。
「10分だ。」
許可を下す国光。
それでも私は・・・
「駄目・・・。」
「先輩。」
「駄目だよ、リョーマ・・・」
「行ってくるっす。」
いくら駄目だと言っても彼は行く。
わかってる。
彼は強いから。
「・・・リョーマ・・・。」
私は弱い。
弱いから止めようとしてしまう。
「応援してくださいよ?」
無敵な微笑。
「・・・無理はしないで・・・」
言えたのはこれだけ。
それでも目の前のリョーマは満足そうで・・・
「ウィース。」
私は弱い。
強くなりたい。
「リョーマ!」
振り向いたリョーマに言う。
「無理しちゃ駄目だからね!」
「先輩、俺勝ちますから。」
「・・・うんっ!」
「ちゃんと見ててくださいよ。」
試合結果はリョーマの勝利。
リョーマの勝利により青学は都大会進出。
もちろん2位の不動峰も。
「お疲れ様、リョーマ!」
「ウィース。」
「・・・。」
「飴、くれないんすか?」
「あげる・・・はい。」
「どうも。」
「もう無理しちゃ駄目だからね。」
「了解っす。」
「、後は頼んだ。」
「了解です、スミレちゃんもお疲れ様です。」
「先輩、ここどこっすか?」
「さぁ、何処でしょう?
ふふ、開けてみればわかるわv」
「ふーん・・・」
ガラガラガラ
「オチビやっと来たー!」
「・・・。」
「もお疲れ様。」
私にも労いの言葉を掛けてくれる。
私は何もしていないのに。
「はい、お茶。」
「ありがと。」
「乾杯ー!」
みんなが私のコップにコップを当てる。
「今日勝てたのはのおかげにゃ!」
「その確立は98%。」
「違うよ乾、100%だよ。」
「好きなもの食べてくれよな。」
「先輩ー食いましょ!」
「・・・お疲れさまっス。」
「いつも苦労をかけるな。」
「先輩、付き合ってくれてどうも。」
私も仲間にしてくれる。
そんなみんなが大好きです。
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