* 夏の日の想い出 *
帰ろう。
大切な人達が待っている場所へ・・・
「!」
飛びついてくる英二。
「。」
笑顔の周助。
「・・・。」
優しい表情の国光。
「ただいま。」
部活の途中で門まで迎えに来てくれた。
私の大切な人達。
「おかえりにゃ!」
「お帰り、。」
「国光、部活は?」
「もう終わった。」
「珍しいね、今日は少し早い?」
「ああ。」
わかってる。
心配してくれてたんだね。
「、訊いて。」
「なぁに?」
「はさんとの約束を守ってるよ。」
「え・・・?」
「そうだ、お前はとの約束を守っている。」
「はいつも優しいし、俺たちに元気をくれてる!」
「どう・・・して・・・知ってるの・・・?」
私とだけの約束。
「さんが死んだ日の消印でね、手紙が届いたんだ。」
「そこに書いてあった・・・自殺することも。
を支えて欲しいと、言葉をかけてやって欲しいと・・・」
「2年後の今日のことも書いてあったにゃ!」
「今日、約束を守っていることを伝えて欲しいって。
はきっと自分の優しさがわからないだろうからって・・・」
ダメ、涙が流れる。
せっかく今まで堪えてきたのに。
「泣いてもいい。」
「今は誰も見てないよ。」
「いっぱい泣いて、最後には笑顔になるにゃ!」
「あり・・・がと・・・っっ」
たくさん涙を流した。
「もう大丈夫?」
「うん。」
「じゃあ帰ろうか。」
「先輩!!」
「リョーマ・・・」
「今日部活こなかったっすよね。」
「・・・ごめんね。」
「心配した。」
「・・・リョーマ・・・。」
「3年の先輩たちは知ってるみたいだし、何かむかつく。」
「ごめんね・・・。」
「でも今は訊かない、でもいつかは話して欲しいっす。」
「・・・わかった。」
「でも、罰として・・・今日は一緒に帰ってもらいますからね。」
「ふふ、喜んで。」
「あーオチビずるい!!」
「いいじゃないっすか!」
「じゃあ”みんな”で帰ろう?」
「賛成!」
「先輩ー!」
「埋め合わせは今度ちゃんとするからね?」
「・・・ウィース。」
私ね、大切な人がいっぱいいるの。
あなたとお別れしてから・・・さらにいっぱいになった。
もしかすると、あなたが運んでくれた出逢いだったのかもしれないね。
そうであっても・・・
そうじゃなくても・・・
私はあなたに感謝してる。
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