* 逢えて嬉しい *
気になる。
他ならぬあんたのことだから。
「ねぇリョーマー!」
「先輩!」
「今暇?」
「休憩中っす。」
「じゃあ荷物運び手伝ってもらえる?」
「いいっすよ。」
「ありがと。」
「・・・先輩。」
「なぁに?」
「これ、ひとりで持って帰ってきたんですか?」
「ううん、手伝ってもらったよ。」
「・・・誰にっすか?」
「赤也に。」
「・・・。」
「あっ早く運ばないと休憩終わっちゃうね。」
「ウィース。」
「そんなに持ってもらって大丈夫?」
「大丈夫っすよ、鍛えてますから。」
「赤也と同じこと言うのね。」
なんかむかつく。
先輩の口から他のやつの名前が出てきただけで。
「リョーマ?」
「そいつどれだけ運んだんですか?」
「今リョーマが持ってるくらいだよ。」
「ふーん・・・じゃあそれも持つ。」
「私だってこれくらいは持てるよ?」
「いいから貸して。」
「でも・・・」
「・・・。」
「わかった、じゃあこれだけお願いね。
あとは私でも持てるから。」
「ウィース。」
「そういえばこの野菜の山はなんなんですか?」
「ペナル茶用の野菜だと思うよ?
乾くんが買って来てほしいって言ったものだし。」
「げっ・・・」
「そんなに美味しくないの?」
「・・・まずいっす、死ぬほど。」
「殺人的って言ってたもんねー。」
「先輩は飲んだことないんですよね。」
「うん、だからわからない。」
「絶対に飲まないほうがいいっす。」
まあ先輩たちが先輩にアレを飲ませるとは思わないけど。
先輩が倒れても困るし。
「越前、何してるの?」
「不二先輩。」
「周助!」
「荷物運びっすよ。」
「へぇ・・・僕も手伝うよ。」
「ありがとう、周助。
じゃあリョーマのほう持ってあげて、私は大丈夫だから。」
「俺は大丈夫っす。」
「・・・越前はこう言ってるけど?」
「先輩のほう持ってあげてくださいよ。」
「わかったよ。」
「え?そうしたら私が持つ分なくなっちゃうよ・・・?」
「それでいいんすよ。」
「越前もこう言ってることだしね。」
「・・・ありがと、ふたりとも。」
「あの野菜の山はペナル茶用かな?」
「多分ね。」
「そっか・・・楽しみだな。」
「周助は美味しいって言うもんね。」
「絶対に味覚おかしいっすよ。」
「越前、何か言った?」
「べ、別に。」
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