* さよならは言わない *
絶対に、泣かないよ。
泣かないから・・・
「国光、行ってらっしゃい。」
「・・・行ってくる。」
「絶対に、関東大会勝つから。」
私が勝つわけじゃない。
私は何も出来ない。
それでも・・・
「国光も、頑張ってね。」
「ああ。」
「。」
「大丈夫、泣かないっ」
「〜・・・」
「約束したの、国光と。」
「手塚は帰ってくるよ。」
「うん・・・っ」
絶対に帰ってきてね。
私たちの元へ・・・
「それでね、大石くんってば一人飴と鞭なの。」
「そうか・・・」
「だからたまに国光がふたりいるみたい。」
「・・・。」
「国光、安心してね?」
「ああ。」
「私たちの部長は・・・国光だけだから。」
「・・・ありがとう、。」
「だって声が弱々しいんだもん。」
「・・・。」
「リハビリ、どう?」
「順調だ。」
「それなら良かった・・・。
早くまた国光のテニスが見たい。」
「・・・。」
「私、国光のテニスすごく好き。」
「そうか・・・。」
「またダブルスしようねv」
「それは遠慮しておく。」
「え?!どうして?」
「・・・あの時の二の舞はごめんだ。」
「やっぱり?」
「そろそろ休んだほうが良い、朝練があるのだろう?」
「あっ本当だね。」
「ゆっくりと体を休めるように。」
「国光もね。」
「おやすみ。」
「おやすみなさい。」
「先輩。」
「なぁに?」
「ねむそうっすね。」
「うん、ちょっと遅くまで電話してたから・・・」
「手塚部長っすか?」
「そう、昨日の報告をね。」
「毎日やってるんですか?」
「ううん、楽しい事があった時とかだよ。」
「・・・。」
「昨日は大石くんの飴と鞭が見れたからそれの報告。」
「なるほど。」
「今度部活中にみんなで電話してみようか?」
「いいっすね。」
「国光もね気になってるみたいだから。」
「ふーん・・・」
「ビデオレターとかも楽しそう。」
「先輩・・・それはちょっと間違ってるっす。」
あなたが選んだ「青学の柱」。
あなたがいない間は・・・
私は見守り続けるから・・・。
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