* 二度目の逢瀬 *
「「「・・・。」」」
何か黙り込んでるし。
「先輩たち、邪魔っすよ。」
とりあえず珍しく周りを見ていない先輩たちを促す。
「そうだね、座って話そうか?」
「ああ。」
「う、うん・・・。」
「「「・・・・・・・・・・・・。「」」」」
何か嫌な沈黙。
さんなんて下向いちゃってるし。
「・・・髪型、変えたんだね。」
「うん・・・。」
「よく似合っている。」
「ありがとう・・・。」
「うん、本当によく似合ってるよ。」
「・・・ありがとう。」
また沈黙だし。
おかしいっすよ、先輩たち。
「・・・えっと、国光と周助は元気ですか?」
「元気だよ。」
「ああ、元気だ。」
「・・・。」
「は?」
「・・・元気です。」
「いつもの口調で話さないのか?」
「いいの?」
「いつもののほうが嬉しいな。」
「わかった・・・。」
「ねぇどうして髪型を変えたの?」
「景吾に変わりたいって言ったらこうなった。」
「景吾?」
「跡部か。」
「うん、そうだよ。」
「前のほうが良かった?」
「今のほうが良いと思うぞ。」
「僕も今のほうが良いと思うよ。」
「そっか、ありがとう・・・。」
さんが笑顔になった。
だいぶ緊張は解けたみたいでずっと先輩たちを見ている。
「・・・ふたりは怒ってる?」
「怒ってるよ。」
「怒っているな。」
「・・・。」
「でもそれはにだけじゃないよ。」
「不二の言うとおりだ。」
「確かに勝手に決めたには怒っているよ。でもね、気づかなかった僕も悪い。」
「それに氷帝に転入することはにとってはよかったように思える。」
「跡部たちとも上手くやっているようだしね。」
「うん、景吾も侑士も・・・みんなすごく良い人達なの。」
「「・・・。」」
「みんな周助と国光みたいな人。」
「笑ってる?」
「うん、笑ってるよ」
「それなら良い。」
「国光と周助とお話できてよかった・・・全部リョーマのお陰だね。」
「俺、別に何もしてないっすよ。」
「リョーマに逢えたから、こうして今があるんだもん。本当にありがとう。」
「どーいたしまして。」
「あのね、迷惑じゃなかったら・・・また逢ってほしいな。
できれば青学の近くじゃないところで・・・ごめんね、やっぱりまだ怖いから。」
「もちろんだよ、僕もに逢いたいから。」
「ああ、もちろんだ。」
「よかった・・・っ」
「さん、俺もっすよ?」
「うん、もちろんリョーマもね。」
やっぱりさんには笑顔が似合う。
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