* 優しい彼等 *










「景吾・・・!」


「遅かったじゃねぇーか。」


「もしかして・・・ずっと待っててくれたの?」


「・・・。」



何も言わないってことは間違いない。

部活が終わってからずっとずっと待っててくれたんだ・・・



「ありがとう。」


「どうだったんだ、あいつら。」


「うん、相変わらずだった。ふたりとも、相変わらずだったよ。」


「・・・よかったな。」


「本当に・・・頑張ってよかった。景吾のお陰だね。」


「今から時間あるのか?」


「うん、あるけど・・・。」


「頑張ったからな、祝ってやるよ。」


「・・・ありがと。」



本当にこの人は、優しすぎる。

大好き。




















「俺の家でいいだろ?」


「うん・・・って景吾のお家行ったことない!」


「驚くなよ?」


「・・・そんなに驚くようなお家なの?」


「まぁな。」


「よくわかんないけど・・・楽しみv」




















「・・・。」


「・・・。」


「・・・これが景吾のお家?」


「ああ、そうだぜ。」


「・・・宮殿?」


「そんなところだな。」


「私場違いかも・・・。」


「そんなことないぜ。」


「優しすぎだよー景吾。」



いつも俺様だけど、私にはこんなに優しい。

本当に・・・優しいね。



「お前だけは特別だからな。」




















「すごーい!!景吾、毎日こんなに美味しいご飯食べてるの?」


「気に入ったか?」


「うん、すっごく美味しい!」


「また来いよ、いつでも歓迎してやるぜ。」


「いいの?」


「ああ。」


「すごく嬉しいよvv」




















「本当にありがとうね、景吾。」


「家まで送ってやる。」


「えぇーそこまでさせてもいいの?」


「当たり前だろ。」


「じゃあお言葉に甘えちゃう。」


「そういやお前どこに住んでるんだ?」


「えっとねー・・・今は従兄妹のお家に居候中。景吾も知ってる人だと思うよー。」


「知ってる奴?」


「うん、Jr.選抜の時一緒だったでしょ、キヨと。」


「千石か・・・?」


「そう、キヨとは従兄妹なの。」


「初めて訊いたな。」


「初めて言ったよー。そういえば、本当に言うのはじめてかも。」


「言ってないのか、手塚たちにも。」


「うん、言ってないよー。」


「送ってやるよ、千石の家ならわかる。」


「さすが!じゃあお願いします。」




 







アクセス解析 SEO/SEO対策