* 溺愛姫君 *
「あー雨降ってる・・・。」
「傘でも忘れたのか?」
「ううん。今日キヨとふたりだから夕食の買い物しなくちゃなぁーって思って。」
「千石とふたりだと・・・?!」
「って!千石とどういう関係なんや!?」
「ん?従兄妹ー。」
「従兄妹?!俺そんなの訊いてないぜー!!」
「うん、言ってないもん。」
「従兄妹だったんですか・・・。」
「うん、従兄妹だよ。」
「跡部は知ってたのー?」
「ああ。」
「何でやねん!?」
「この前逢った。」
「それで先輩、千石さんと一緒に住んでいるんですか?」
「うん、キヨのお家に居候中。」
「おい。」
「ん?景吾、どーしたの?」
「ふたりなのか?千石と。」
「うん、さっき言ったでしょ?」
「・・・・・・お前、今日俺の家に泊まれ。」
「はぁ?」
「美味い飯も食わせてやる。」
「・・・。」
「部屋ならある、心配するな。」
「で、でもね、キヨのご飯・・・。」
「・・・。」
千石だって男だ。
いくら従兄妹だとしても・・・何するかわかったもんじゃねぇ。
アイツがを大切にしていることもわかるが・・・
「って言うか、キヨがご飯作ってくれるんだけどね。」
「って料理できひんの?」
「うん、できないと思う・・・多分。」
「この前の調理実習はどうだったんだよー?」
「調理実習はね、景吾と一緒のグループなの。」
「あーなるほどな。」
「千石も連れて来ていいから家に泊まれ。」
「えぇーでも、悪いよ?」
「悪くない。」
ふたりきりにしてたまるか。
「うーん・・・じゃあよろしくお願いします。」
「千石にも伝えておけよ。」
「うん。電話してくる・・・景吾も一緒に行く?」
「・・・ああ。」
「跡部ってさーやっぱ心配性だよなー。」
もう溺愛って感じ!
「限定のな。」
以外には普通に厳しいもんなー。
「でも、跡部の気持ちもわかるCー。」
可愛いCー。
「・・・激ダサだな。」
わかんねぇーこともないけど。
「ウス。」
ウス。
「心配する気持ちもわかりますけど、少々行きすぎなのでは?」
先輩に伝わっているのだろうか・・・
「仕方ないよ、跡部はのことが大切なんだからね。」
触れ方とか壊れ物を扱うかのようにだしね。
「俺もわかりますよ、先輩ってなんか守ってあげなきゃって感じですもんね!」
絶対に守ってあげたいと思います!
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