* 練習試合 *
「このドリンクマジ美味いっす!」
「スポーツドリンクじゃないですね。」
「マネージャー、このドリンクは何だ?」
「はい、私が考えたドリンクですけど・・・お口に合いませんでしたか?」
「そんなことはない。」
「マジ美味だぜぃ☆」
「それならよかったです。」
「氷帝ズルイ!こんな美味いドリンク毎日飲んでるなんて!」
「もしよければレシピ渡しましょうか?」
「ああ、頼む。」
「気に入ってもらえたみたいで嬉しいです。」
「跡部めっちゃ機嫌悪いやん。」
「だってがあっち行ってるCー。」
「は俺たちのマネなのにー!」
「・・・。」
「ジロー、岳人その辺にしとき、跡部の機嫌ますます悪くなりそうや。」
「激ダサだな。」
「何だと?」
「宍戸も挑発すんなや。」
「先輩早く戻ってきてくれないかなー。」
「彼らにも気に入られたみたいでよかったじゃないか。」
「滝・・・。」
「跡部の気持ちもわかるけどね、敵は多いより少ないほうがいい。」
「そうだな。」
「でも・・・やっぱ変っすよねー。」
「何が?」
「さん。」
「何が変なんじゃ?」
「あの人が人を殴れるとは思えないっす。」
「わからんぜよ、も人間じゃ。」
「そーっすけど!」
「赤也はまだを殴りたいと思っとるわけやないじゃろ?」
「当たり前っすよ!」
あの人を殴るなんてとてもじゃないけどできない。
絶対に無理。
「なら別にいいじゃろ。」
「・・・でも、気になるっす・・・。」
「それなら聞いてみんしゃい。」
「できないっすよ。それに俺たちは聞いてるじゃないっすか、先輩から。」
「の言葉が真実とも限らんぜよ。」
「それならさんの言葉だってそうなるっすよ。」
俺たちは先輩から話を聞いた。
だからこそ、さんを許せなかった、先輩を殴った人だから。
でも、さんを見た瞬間、許せないという気持ちが薄らいだ。
「俺、好きなんですよね・・・さんのこと。」
「ちょっと前までのこと追いかけとったのに?」
「先輩は・・・何となく違う気がする。多分好きよりも憧れだったんっすよ。」
「なるほどな。」
「先輩は好き。守ってあげたいし、笑わせてあげたいと思った。」
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