* お騒がせなお姫様 *










「初めまして、です。」



名前は先輩。



「幸村ちゃん以下の皆さんにより無理やり(強調)マネージャーにされました。」



どうやらマネージャーらしい。



「マネージャーと言いましても担当はレギュラーのみです。」



レギュラー担当。



「と言いますか、はっきり言いまして何もしません。」



何もしない・・・?!



「だって無理やりマネージャんーにされたんだもん。」



さっきまでの凛とした表情から一転してこどもっぽいあどけない笑顔。

ちょっと可愛いかも・・・。



「自分のことは自分でしてね。」



マネージャーの意味ないじゃん。



「それでこそ王者立海でしょ?」



違うと思うっす。



「と言うわけで練習頑張ってね。」



いいんですかそれで?!

幸村部長ー?!



「ありがとう、。」


「どう致しまして、幸村ちゃん。」



・・・いいんですね。



「みんな、何か質問あるかな?」


「はいはーい!」



とりあえず訊きたいことはいっぱいある。

まあ、今訊かなくてもいいことが殆どだけど。



「どうぞ、赤也。」


先輩、俺切原赤也っす!」


「うん、知ってる。」


「知ってたんですか?」


「有名だよ、ワカメくんv」


「ワ、ワカメ・・・?」


「そう、ワカメくん。」


「赤也っす。」


「ワカメv」


「赤也!」


「ワカメv」


「あ・か・や!」


「ワ・カ・メv」


「だから赤也ってばー!」


「だってワカメのほうが可愛いじゃんv」


「嫌ッすよー!」


「・・・嫌なんだ・・・。」



あっちょっと泣かないで下さいよー。

泣きたいのは俺のほうだし。



「そうだよね、ワカメなんて嫌だよね・・・。」



マジで泣いてる?

うわぁーどうしよう・・・。



「ごめんね、ワカメくん。」



頼むから泣かないでくださいよ。

もう仕方がない。



「いや、いいっすよ!もう先輩の好きに呼んで下さい!」


「ふふ、甘いわよワカメくんv」


「・・・!嘘泣きだったんすか?!」


「その甘さが命取りになるわ!」



先輩って変。



「嘘泣きなんてずるいっす!」


「あら?私は泣いてるなんて言ってないわよ?」



だけど・・・

結構好きかも知れない。



「嘘よ、優しいのよね赤也はv」


「・・・っっ!!」



今なんて?



「どうしたの、驚いた顔して。」


「今なんて言いました!?」


「え?」



名前で呼んでくれましたよね?

俺の幻聴じゃないっすよね?



「名前で呼んでくれたっすよね!」


「あー・・・うん、赤也ね。

だって好きに呼んでいいって言ったじゃない?」



前言撤回。

先輩のこと好きになりました。




 







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