* 普通じゃない人 *










ピンポンパンポーン♪





『王者立海のテニス部のみなさーん。

今から30分の休憩に入ってください。・・・以上!』



先輩の声がした。



「全くあの人は・・・」



柳生先輩が呆れてる。



「相変わらずやのぉー。」



仁王先輩は楽しそう。



「・・・どこにいるんですか?先輩。」


「部室にいるんじゃなか?」


「部室でしょうね、きっと。」



何で部室から放送できるんですか?!

普通出来ないっすよ!



「行ってみんしゃい。」


「うぃーす。」




















せんぱーい!」


「なぁに?」



本当にいたし。



「さっきの放送って・・・」


「うん休憩だよ。」


「じゃなくって!ここから?」


「ここからv」



どうやって?!

って訊いてもいいのかな?



「・・・どうやってっすか?」


「このマイクを使って♪」



先輩おかしいっす。



「普通に言いに来てくれればいいのに・・・。」


「い・やv」



本当にこの人がマネでいいのか?!

良いんですかー部長ー?!



「だって面倒じゃないv」


先輩ー(泣)」


「私だって色々と忙しいのよ。」


「・・・何もしてないじゃないっすか。」


「失礼ね!メニューは作ったわよ!」


「毎日同じじゃないっすか。」


「・・・所々違うのよ!試合の組み合わせとか。」



そういえば毎日違う先輩と試合してるような・・・。

1日1試合。

そのかわり12ゲームマッチだけど。



「あれ結構しんどいっすよー。」


「当たり前よ。」


「・・・先輩って俺の試合とか見てない?」


「うん、部室に窓ないのよね。」


「外で見てくださいよー!」


「・・・い・やv」


先輩なんて嫌いだー!(泣)」


「嫌いで良いもん。」



強情すぎる。

嫌いじゃないけど。

むしろめっちゃ好きだけど・・・



「もう知らないっす!」



先輩は明るいし。

可愛いし。

話してて飽きないし。

面倒が嫌いな人だけど・・・。



「・・・テレビ?」


「あ・・・」


「真田副部長が映ってる・・・。」


「そりゃ・・・テニスコートにあるカメラからの映像だもん。」



もしかして・・・。



「ずっと俺たちが練習してるのこれで見てたんすか?」


「決して隠し撮りではないからね!

そりゃ・・・一部の人にとっては隠し撮りのようなものだろうけど・・・。」



見ててくれたんだ・・・。



「幸村ちゃんにはちゃんと許可取ってるから!」



何か嬉しいかも・・・。



「赤也?」


「あっすいません、見ててくれたんすね。」


「一応はマネージャーだもん。」



やっぱり好きです、先輩。




 







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