* 日常茶飯事 *










「ちょっとさん、来てもらえるかしら?」



またですか。

そろそろ飽きたんだけど、呼び出しも。



「嫌だと言ったら?」



「ふざけないで!」



「仕方ないですねぇー、どこへ行けばいいの?」



「校舎裏よ!」



わぁ!古典的!

校舎裏って・・・何年前のイジメ?!



「ついて来て!」



「はぁーい。」



とりあえず素直について行こう。

ここで反抗しても仕方ないし。




















えっと・・・1・2・3・・・・・・・・・7・8・・・8人かぁ・・・。

8人ということはテニス部絡み。

ファンクラブの会長さんたちね。

よく練習見に来てるし、見たことあるような気もする。



「はい、ご用件は?」



「テニス部のマネージャー辞めてもらえるかしら?」



「と言われましても・・・。」



「幸村くんは優しいからあなたみたいな子をマネージャーにしてくれたのよ。」



うん、その通り。

幸村ちゃん優しいからなぁー・・・。



「でも、今やめると迷惑になると思いますけど?」



「そんなはずないわ、みんなあなたには迷惑しているはずだもの。」



迷惑?

うーん・・・迷惑かもしれないなぁ・・・遊んでるし。



「あなたがいるとみんな迷惑なのよ。」



そのみんなってあなたたちもですか?

私あなたたちに迷惑かけてないし。

むしろ、あなたたちの方が迷惑です。



「だから辞めてもらえない?」



「うーん・・・嫌。」



「なんですって?!」



「だってテニス部楽しいし、みんな好きだし。」



「でも、あなたのせいでレギュラーのみんなは迷惑しているのよ!」



「迷惑しているなんてみんな言わないもん。」



「それはみんなが優しいからよ!そんなこともわからないの?!」



「何もわかってないのはあなたたちじゃない?」



あーどうしよう。

久し振りにムカついちゃった。

真田ちゃん・・・お願いだからグランド走らせるのはやめてね?



「みんなは優しいわ、うん、それはわかる。でも、あなたたちには何も知らないじゃない。

みんなのこと、本当に知ってるの?知ってるって何を?誕生日?好きな物?そんなの誰だって知ってるわ。」




「「「「「「「「・・・・・・・・・。」」」」」」」」




「ファンクラブ?勝手にみんなを崇めるのはあなたたちの勝手よ。でもね、あなたたちも十分迷惑よ。

私が迷惑なら、あなたたちは何?もっと迷惑じゃない、練習の邪魔をするし。」



「そんなことないわ!」


「そうよ!私たちの応援があるからこそみんな頑張れるんじゃない。」



「自惚れないで。あなたたちの応援がなくてもみんなは頑張れる。

あなたたちの応援がなかったら頑張れないなんて王者立海じゃないわ、本当に何もわかってないわね。」




「「「「「「「「・・・・・・・・・。」」」」」」」」




「マネージャーは辞めない。私が辞めるのはレギュラーみんなに辞めろって言われた時だけ。

あなたたちなんかに言われたって辞めないわ。それじゃあ、失礼します。」



何もわかってないのはあなたたち。

ファンクラブなんて嫌い。




 







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