* 日常茶飯事 *










「ちょっと待ちなさいよ!!」



ファンクラブの会長さんの一人が私を止める。



「まだ何か?」



「勝手なこと言ってるんじゃないわよ!」



「・・・言いたいことがあればどうぞ?」



訊いてあげる。

あなたたちのみんなに対する想い。



「私はね、ずっと真田くんのことを見てきたのよ!!」



真田ちゃんのファンクラブ会長ね。



「それで?」



「あなたなんかよりわかってるわよ、真田くんのこと!ずっと見てきたんだから・・・!!」



「ふーん・・・じゃあ告白したの?」



「・・・っっ!!」



「真田ちゃんはあなたのこと知ってるの?」



「・・・・・・っ。」



「私はあなたより真田ちゃんのことを知らないかもしれないわ。

でも、少なくともあなたよりも私のことを真田ちゃんはよく知っていてくれているわ。

これはみんなに言えること、みんなあなたたちのことよりも私のことを知っていてくれている。」



「自惚れないでよ!!」



「うん、自惚れかも知れない。でも、きっとそうなの。」




「「「「「「「「・・・・・・・・・・・・。」」」」」」」」




「みんな私のことを知ってる、だから私もみんなのことを知っているの。」




だからあなたたちには言われたくない。

私たちの関係はそんなに長いものじゃないかもしれない。

それでも・・・。



「あなたたちがどうしようと私には関係ない。

でもね、みんなに迷惑かけてるのはわかる?今は部活の時間、誰がみんなのドリンクとか用意してると思う?」




「「「「「「「「・・・・・・・・・・・・。」」」」」」」」」




「応援で頑張ろうって気持ちになるって言うのもわかる。

でも、それは不特定多数のもの、あなたたち個人じゃないわ。」



ひどいこと言ってるのもわかる。

でも、これが真実。



「私はみんなが大好きなの。これからも一緒にいたいと想う。

あなたたちにとって私と言う存在が邪魔な存在だとしてもね、私はみんなの傍にいるわ。」




「「「「「「「「・・・・・・・・・。」」」」」」」」




「今度こそ本当に失礼するわね。」



言いたいことは全て言った。

私はみんなが大好き。

幸村ちゃんも。

真田ちゃんも。

柳ちゃんも。

仁王ちゃんも。

柳生ちゃんも。

ブンちゃんも。

ジャッカルちゃんも。

赤也も・・・みんな大好き。

これだけは譲らない。




 







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