* ひとりは淋しい *










「今日・・・家に誰もいないの。」


「え?あの父親さんいないんか?」


「うん。」


「・・・仁王先輩、先輩のお父さん知ってるんすか?」


「知ってるぜよ。」


「何で?!」


の家に行ったことがあるから。」


「・・・もしかして先輩たちみんな?」


「はい、みんなでさんのお家にお邪魔しましたからね。」


「・・・ずるいずるいずるい!!」


「赤也・・・。」


「俺も先輩の家行く!」


「・・・。」


先輩!」


「な、何?」


「・・・ひとりで淋しいから、幸村部長のところ泊まるって言い出したんですよね?」


「・・・うん、よくわかったね・・・。」


「わかるっすよ、先輩のことだし!」


「・・・・・・///」


「あっ先輩可愛いv」


「バ、馬鹿ワカメ!!」


「俺、今日先輩の家に泊まりますからv」



「「「「「「「「はぁ?」」」」」」」」



「だって淋しいんでしょ?」


「そ、そうだけど・・・」


「俺がいれば淋しくないでしょ?」


「・・・。」


先輩のお願いなら手も握っててあげるし、添い寝だってしてあげますよ!」


「//////」


「ねっ?だから先輩の家に泊めてくださいねv」


「で、でもお家の人・・・」


「大丈夫ですって!」


「・・・・・・。」


「赤也が行くなら俺も行くぜぃ!」


「・・・丸井先輩・・・。」



せっかく先輩とふたりきり予定だったのに!

邪魔しないでくださいよー!!



「俺も行くぜよ、面白そうじゃし。」


「私も行きましょう。」


「俺も行こう。」


「俺も行くぜ。」


「・・・たるんどる!」


「真田、君も行ってあげて。」


「幸村・・・。」


は人数が多いほうが喜ぶからね。」


「・・・わかった。」



・・・・最悪!

幸村部長以外全員っすか?!



、これで淋しくないね?」


「・・・うんっ。」


「本当は俺も一緒に行きたいけど・・・」


「ダメ、幸村ちゃん無理しちゃ・・・」


「わかってるよ。」


「そうだよね・・・。」


「大丈夫だよ、。」


「うん、大丈夫だよね・・・幸村ちゃんに言われるとやっぱり安心・・・。」



俺でもわかる。

先輩と幸村部長の絆の深さ。

先輩にとって幸村部長は絶対的な存在で、それは幸村部長にも言えて・・・。

俺が入る隙間なんてない・・・



「・・・赤也。」


「・・・なんっすか?」


「ありがとうね。」


「え?」


「赤也が一番初めに言ってくれたでしょ、すごく嬉しかった・・・。」



でも、俺でも先輩の笑顔を見ることができる。

今はそれだけでいい。




 







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