* 夢の中の世界 *










「転入生を紹介する。入ってくれ。」



「はい。」



さんだ、みんな仲良くしてやってくれ。」



「えっと・・・です。よろしくお願いします。」



ちょっと時期外れの転入生。

なかなか可愛い女の子。



「席は不二の隣な、ついでに校内案内もしてやってくれ。」



「わかりました。」



彼女が自分の席に歩いてきた。



「初めまして、僕は不二周助。わからないことがあれば何でも訊いてね。」


「ありがとう。」


「俺は菊丸英二!英二って呼んでにゃ!」


「うん、じゃあもしよければ私のことも名前で呼んで?」


「じゃあちゃんにゃ!」


「ねぇ、僕も名前で呼んでもいい?」


「うん、もちろん。」


「じゃあ僕のことも名前で呼んでくれると嬉しいな。」


「いいの?」


「もちろん。」


「ありがとう、これからよろしくね。周助、英二!」



女の子に名前を呼ばれて・・・初めて心地よさを感じた。

どうしてだろう?

この女の子のせいかな?

この子の雰囲気はすごく優しいもののように感じたから・・・。



「あのね・・・私、教科書とか持ってなくて・・・見せてもらってもいい?」


「うん、いいよ。じゃあ机つけようか。」


「うん!」



僕に近づいてくる女の子たちにはいないタイプ。

表情がコロコロ変わって可愛い女の子。

何かを考えて僕に話しかけてくるわけじゃない。

こんな女の子は初めて。





















・・・すごいよ、すごい!!

全国、全世界の周助と英二ファンの皆様、ごめんなさい!!

あの2人にも名前で呼んでもらってしまいました。

しかも周助はお隣の席です。

机をつけてしまっています。

すごいです。

近いです。

ちなみに英二は後ろの席です。

あーどうしましょう。



?」


「あっごめんね、ぼぉーとしちゃってた。」



声をかけてくれましたあの不二様がー!!



「ふふ、この問題解けた?」


「・・・・・・全くわかりません。」


「じゃあ教えてあげるね。」



しかも私にこの問題の解き方を教えてくださるそうです。

すごいっすごいよ!!



「ここはこうして・・・この式を使えば・・・ね?」


「すごいっ周助の教え方上手!」


「ありがとう、またわからない問題があれば教えてあげるよ。」


「本当?すごく助かるよー!」



周助も優しいね。

すっごく!!(魔王だって噂はやっぱり噂だったんだね。)

この世界の人は優しい人ばかり。

まだリョーマとスミレちゃんと周助と英二しか話したことないけど・・・・・・

でも、優しい人ばかりに出逢えて私は幸せだね。




 







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